またまたヘル急便(黒い和犬雑種レトリバーで「地獄の使者」)が
ヘル急便は後足で垂れ耳を掻いた。
「いやー、ここ何年かは特にキッツイですなー。」
猫殿は顔を洗いながら「何のことか」というふうに目を丸くしてい
「ほら、自分は目は悪いですけど、鼻や耳が良いじゃないですか。
すると猫殿はさもありなんと頷いた。
「うーむー、市やら都や県の議会とかでも、腐った鮮魚の臭いがし
そのとき右翼の街宣車が通りすぎ、猫殿はクシャミをする。
「あれもだにゃ」
「腐った赤魚ですよね」
相槌したヘル急便に、猫殿が声を潜めてヒソヒソと囁いた。
「ところで。この前にキャットフード食べてたら、人肉みたいな変
* * *
しばし沈黙のうちに日向ぼっこしながら、続けて九尾の猫殿が言った。
「動物は賢いから毒は食べない、なんてのは幻想だわな。でなきゃ
レイチェルカーソンの「沈黙の春」とかやないけど、植物に有毒化
ヘル急便は欠伸をする。
「歪んだ社会の食物連鎖ピラミッドの頂点が反日パヨ利権貴族だと
晩夏の風がとても生臭かった。